熱帯植物の世界/マスキングを極める①
こんにちは。せいのちさとです。
創刊号からのご購読、誠にありがとうございます。
このニュースレターでは、最近の制作についてや、マニアックな制作の裏側についてなどをお伝えしていきます。気になるところから読んでみてくださいね。
目次
特集「熱帯植物の世界」
ものづくりコラム「マスキングを極める①」
最新情報
特集「熱帯植物の世界」
特集は、今最も熱いトピックを制作現場からお伝えするコーナーです。
今年からの新しい試みとして、年に2~4回ほど期間限定のオンラインストアを開く、という企画を始めたいと思っています。毎回別のテーマを決めて、数点のシリーズ作品をオンライン上で展示・販売するというものです。
そして、詳細は後述しますが、次の販売時期は6月に決定。もうすぐ夏、ということで、今回は私が特に大好きな熱帯植物をテーマにすることにしました。
そのようなわけで、最近は茨城県にある「筑波実験植物園」の温室へ通っています。
こちらには「熱帯資源植物温室」「熱帯雨林温室」「サバンナ温室」など、気候や用途に合わせたさまざまな温室があります。植物好き・温室好きの人にとっては、まさに1日中遊べる、テーマパークのような場所です。
温室は好きでよく出かけるのですが、今回は少し久しぶりでした。いつもながら生命力溢れる不思議な植物たちが歓迎してくれます。
全ての植物が、人間の力ではとうてい作り出すことのできない美しい造形で成り立っています。
めまいがするほどの美に囲まれると、「もう既にこんなに美しいものがあるのだから、自分が描かなくてもいいのでは」と思いそうにもなるのですが、その美をなんとか描き留めたいという野心的な気持ちもあり、いくつかスケッチをしました。
描き終わると達成感がありつつも、やはり本物の美しさには全く太刀打ちできません。植物と接していると謙虚な気持ちになれますね。
普段は出不精な私ですが、温室では新しいアイデアが湧いてくるので、しばらく通いながら、テーマを詰めていこうと思っています。
ものづくりコラム「マスキングを極める①」
ものづくりが好きな人も、ものづくりの裏側が好きな人も。画材や技法について熱く語るマニアックなコーナーです。
今回はInstagramでいただいたコメントから、話を広げてみましょう。
最近、制作動画を見た方からこのような質問をいただいています。
「マスキングテープはどんなものを使っているのですか?」
同様の質問は30以上に及んでいます。
この質問をしてきた方は、マスキングに関するなんらかの悩みがあったり、よりマスキングの技術を向上させたい方であると想像します。私自身マスキングの件で、ずいぶん悩み、試行錯誤していた時期が長かったので、同じように悩んでいる人は世界中にいるのだ、と少しうれしい気持ちです。
私の今までの研究成果を書いてみますので、どなたかのお役に立てれば幸いです。
まず、今使っているマスキングテープはこちら。「ニチバン マスキングテープ No.227」。
質問にお答えするだけならここで終わってしまうのですが、画材研究好きとしてはそれも少し寂しいです。なぜこのテープがよかったのか、もう少しだけ掘り下げてみましょう。このテープに行き着くまでに試した、他のマスキング用の画材のことを書いてみます。
こちらはマスキングをするための第一候補として購入した「シュミンケ マスキングインク」。
細かい部分をマスキングできるかと思いきや、なかなか思い通りに液体を塗ることができません。筆に取った瞬間からどんどん乾いていくのです。これでシャープな境界線を出すのは至難の業です。
次に使ってみたのは、数年前から家にあった「日東 マスキングテープ」。少し試してみたところ、うまくいきそうだったので、作品を作ってみることに。
しかし、あえなく失敗。マスキングテープの下に、絵の具が潜り込んでしまうのです。
どうやら「ゴム系粘着剤」というものを使用しているテープは、時間が経つと粘着力が落ちていくようです。
次に試したのは「トリコン マスキングSPフィルム(弱粘着)」。
「イラストなどのマスキングにぴったり」という触れ込みで買ってみたのですが、結果は同じように、絵の具がフィルムの下に潜ってしまいました。
ここで夫(画家・デザイン業)に相談すると、粘着力が弱すぎるのではないかと言われます。
よくよく考えれば当たり前のことですが、粘着力が高ければ高いほど、塗料の侵入を防ぐことができます。「絵の具がテープの下に潜ってしまうのは、粘着力が弱いせいである。」そんな仮説を立ててみました。
いろいろ調べてみて、現在使っている「ニチバン マスキングテープ No.227」がよいのでなないか、とあたりをつけます。粘着力は1.14N/10mm、使用している粘着剤も「ゴム系」ではなく、劣化しにくい「アクリル系」のものにしてみました。早速購入し、再度試してみます。
これでうまくいくか・・・と思いきや、またもや絵の具がテープの下に潜ってしまいました。しかも、粘着力はそれなりに強く、勢いよく剥がすと紙が破れてしまう時さえあります。
これ以上粘着力を強くすることはできない。しかし絵の具はテープの下に潜ってしまう。もうこの技法を諦めようかと思っていました。
しかし、これはマスキングテープの問題ではありませんでした。
テープばかりに注目していて、私は「紙」について考えることをすっかり忘れていたのです。木を見て森を見ずとはまさにこのこと。
次回に続きます。
最新情報
【グループ展のお知らせ】
先日個展を行った東京都東小金井の「TORTOISE BOOKS&GALLERY」さんにて、グループ展に参加させていただきます。
今回はカメをモチーフにした作品を1点展示します。ほかにも素敵な作家さんが多数参加されますので、ぜひ遊びにきてくださいね。
【期間限定オンラインショップのお知らせ】
「年に2~4回ほど期間限定のオンラインストアを開く」という試みを始めます。
初回は
2026年6月19日(金)20:00 〜2026年6月26日(金)22:00
を予定しております。
また、ニュースレター購読者に先行販売もいたします。
引き続きこちらでチェックしてみてください。
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ここまで読んでくださり、どうもありがとうございました。
それではまた2週間後にお会いしましょう。クリエイティブで素晴らしい毎日をお過ごしください。












